今の時代、砂糖の種類はたくさんありますよね。白砂糖と呼ばれる上白糖はもちろん、様々なバリエーションがあります。
その中できび砂糖というものと、てんさい糖というお砂糖があります。
一見すると同じように見えるのですが、実際のところは両者とも違う性質を持ったお砂糖なんですよ。
それほど大きな違いがあるわけでありませんが、両者の細かな違いを知り、今後のお砂糖を使い分けしていくといいでしょう。そして美味しい料理とともに美容健康を手に入れてくださいね。
今回は【きび砂糖とてんさい糖】についてご紹介します。
目次
きび砂糖とてんさい糖と……、ビート糖?
まず、きび砂糖とてんさい糖のお話の前に、『ビート糖』というものがあります。
ビート糖というのは、てんさい糖とのことです。
てんさい糖の名前の由来は、原料の甜菜(てんさい)から来ています。
この甜菜は英語でビート(beet)と言います。
ですので、てんさい糖とビート糖というのは英語名か日本語名かの違いだけであり、内容は同じものと考えてくださいね。
きび砂糖とてんさい糖の大きな違い
さて。きび砂糖とてんさい糖の違いですが、最大の違いにして、最大の特徴があります。
それは原料の違いです。
- きび砂糖の原料はサトウキビです。
- てんさい糖の原料は甜菜(ビート)です。
お砂糖の原料はほぼ2種類だけであり、サトウキビか甜菜か、どちらかなのです。
その2大原料を代表する砂糖が、きび砂糖とてんさい糖なんですよ。
両者とも原料をなるべく活かした精製をしており、糖蜜とかミネラルが豊富に含まれています。両者の大まかな違いは、原料が違うということですね。
次からは細かな違いを紹介します。
きび砂糖のてんさい糖の栄養成分の違い
両者ともお砂糖ですので、炭水化物が主な栄養素です。ですが、両者ともそれ以外の『特徴的な』栄養素が含まれていますよ。
きび砂糖にはミネラルが豊富
きび砂糖には普通の白砂糖やてんさい糖と比べて、ミネラルがバランスよく豊富に含まれています。
ナトリウムやカルシウム、さらにカリウムやマグネシウム、鉄分なども若干含まれています。
よって、通常のお砂糖を使った料理に比べて栄養が豊富になるという特徴を、きび砂糖は持っていますよ。普段使いのお砂糖としてきび砂糖を使うと、栄養のバランスがよくなるかもしれませんね。
てんさい糖にはオリゴ糖がある
てんさい糖にはオリゴ糖が含まれています。
オリゴ糖といえば胃腸の善玉菌を増やす効果をあるとして注目されていますよね。便通の改善や健康をサポートする栄養素としてオリゴ糖は注目されています。ですのでてんさい糖をお料理に使うことで、オリゴ糖の摂取にもなるわけですね。
あまり加熱するような調理ではなく、てんさい糖をそのままパラパラとふりかける使い方が望ましいですね
きび砂糖のてんさい糖の甘みの違い
きび砂糖とてんさい糖は、甘さも違いがあります。
どう甘さの違いがあるかですが、きび砂糖の方が甘みが強い傾向にあります。
ですので、お砂糖を10gというレシピであればきび砂糖を使うと、より甘みが前面に出ます。
対して、てんさい糖であれば、ほんのりとした甘みとなります。
甘いのが好きなお子さんであれば、きび砂糖がいいでしょう。
対して薄味でほんのりとした味が好みな方はてんさい糖を使うといいですよ
血糖値が気になる方は、きび砂糖とてんさい糖のどっち?
ちなみにですが血糖値を気にする方であれば、きび砂糖とてんさい糖のどちらを取るのが良いのでしょうか。
これは『てんさい糖』をお勧めします。
実はきび砂糖と比べててんさい糖の方が血糖値の上昇が緩やかになるのです。
これは砂糖の分子構造の違いから来ています。
簡単に言うと、きび砂糖は単糖類と呼ばれ、吸収が早いお砂糖なのです。対して、てんさい糖は多糖類と呼ばれ、ゆっくりと吸収されるお砂糖なのです。
したがって、急激に血糖値を上昇させたくない方はてんさい糖を選びましょう。逆に、血糖値を上げたい方はきび砂糖がいいですよ。
三温糖って?
豆知識ですが、きび砂糖ともてんさい糖とも異なるお砂糖、三温糖というのがあります。
三温糖は精製をした後の糖液を何度も加熱して、カラメル化させたお砂糖のことです。
きび砂糖とてんさい糖は、精製をゆるやかにしたお砂糖です。
対して三温糖は、しっかり精製をしたお砂糖の残り(糖液)に対して、さらに何度も加熱したお砂糖といえますね。
三温糖は白砂糖と同じような栄養成分で、甘みがとても強く感じられる砂糖なんですよ。
まとめ
はいということで、まとめますと
- きび砂糖とてんさい糖は、両者とも原料を活かした精製だが、元の原料が違う。
- きび砂糖はサトウキビ、てんさい糖は甜菜。
- きび砂糖はミネラル豊富、てんさい糖はオリゴ糖がある
- 血糖値の上昇下降は、てんさい糖のほうがゆるやか
- 三温糖は、きび砂糖とてんさい糖よりも精製されたお砂糖
きび砂糖もてんさい糖もうまく使い分けてみてくださいね。
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